第十一回

こんにちは。
最近天気も悪く、寒い日が続いていますね。
こちらに来て8ヶ月、
長岡の天気予報はあまり信用出来なくなりました。

そろそろ雪が降るんじゃないか、
と少し、いやかなり怯えながら
今回もレポートを書いていきたいと思います。



今回のテーマは「苦戦する紙媒体と電子書籍」です。



現代は本離れが進んでおり、
1年間で全く読まないという人は約4割もいるそうです。

私も本を読むほうではないのですが、
本を読んでいる人の方が、
考え方にも自分の意見を持っていたり、
頭もいいんだとか。


インターネットで知りたいことが知れる時代ではありますが、
本を読むことの意味ももちろんあるわけですね。


そんな中、紙媒体としての本の形を持たない、
データで構成された本、「電子書籍」が登場したのも、
今では昔の話となりました。


日本では流行らないと言われており、
未だに紙の本以上に普及しているとは言えません。


本を読まない人は増えてきていますが、
若者は文字離れをしている、というわけではなく、
インターネット上のブログ記事、ニュースを読んだり、
逆に自ら発信する人も多いんだとか。

10代、20代のテキスト系メディア使用時間は
一日平均50分程です。

逆に新聞記事、その他本を読む時間は
他の年代に比べて極端に低く、
私たちの年代がいかにインターネットに依存しているかが
よく分かりますね。



時代の流れに最も影響を受けている紙媒体と言ってもいい「新聞」。
発行部数は1987年をピークに減少し続けています。
インターネットの登場がほぼ同時期である事からも推察できます。



かと言って新聞は紙だけなのか、と言われるとそうでもなく、
もちろんweb版も登場しています。

web版は無料で読める部分と有料版とがあり、
各社力を入れているものの、有料版の購読者も多くはありません。


そんな中、有料でも購読者を増やし、黒字に成功しているのが、

「NewsPicks」

というサイト。


無料部分もデザインにこだわったハイクオリティなものになっており、
有料でも読みたい、と思わせる記事が作られています。

つまり、有料でも「面白ければ」読んでくれる人はいるわけですね。



新聞の発行部数は減少している、と書きましたが、
世界的に見ると、日本での発行部数が一番多いんだそうです。
1位2位、トップ10内で見ても5つランクインしているほど。

読む人がそんなに多いのか?と思われそうですが、
これはあくまで「発行部数」であるため、
「購読者数」でない点に注意したいところ。

新聞の勧誘が実家か、一人暮らしをしてから来たことがある人は
どれくらいいるのでしょうか。

最近は勧誘がエスカレートしているらしく、
おまけとして洗剤どころか一万円までくれるようになっているんだとか?

新聞取ってもらうために一万円あげるというのは、
利益として割にあっているようには思えませんが…



新聞社の数だけ新聞があり、
新聞の数だけ解釈があります。

一つのニュースを記事にするにしても、
新聞社によって違った書き方をするため、
実際の内容とは少しズレた解釈をしている場合もあります。

もし一万円をもらって新聞を読むなら、
その一万円を使って出来るだけたくさんの新聞を読み、
自分の考えを持ってから気に入った新聞を取るのがいいのではないでしょうか。



有料でも「面白ければ」読んでもらえる、
これに成功して全国に購読者を持つことができた地方新聞があります。

「みやざき中央新聞」といい、
記事に取り上げる内容の面白さが人気の秘密なんだとか。



新聞が欲しい、と思う機会が何かあったかと言われれば、
その内容に関するものは少なく、
大抵「書道で使う」「工作で使う」「焼き芋で使う」
くらいなものでした。(個人の感想です)

他に「欲しい」と思わせる要素を使ったサービスが、
自分の生まれた年月日の新聞が発行できるサービス。

どんな記事が書かれていたのか、
なんとなく気になってしまうと思います。



新聞と同じく、他の紙媒体も発行部数が減少しており、
それに伴って書店の数も減少の一途をたどっています。

なんと、20年で半分以下にまで減ってしまったんだそうです。


思った以上に深刻な状況でしたが、
以前紹介した「一万円選書」などの様々な工夫によって
なんとか書店は生き残っているのでしょう。


そんな中、紙の本もインターネットを使って様々な形に進化しています。


例えばスウェーデンでは、「書籍の自動販売機」なるものが
登場しています。

データを元に、購入されてからその場で印刷するというシステムで、
これによって雑誌などの売り切れを防ぐことができます。


紙で作るよりデータで作る方が楽なのはいうまでもないことで、
最近ではPDFファイルを一冊から紙の本として印刷できるサービスや、

Amazonでは電子、紙媒体ともに簡単に出版できるようにまでなっています。
しかもAmazon上で多く売れれば、
実際に書店に並ぶこともあるんだとか。

自費出版が楽になり、マニアックな本が増えていくのもまた面白いかもしれません。



雑誌はどれだけ発行部数が減少しているのかというと、
日本雑誌協会」で
雑誌ごと見ることができます。

www.j-magazine.or.jp

時代の流れによって消えた雑誌も多く、
特に子供向けの「小学〜年生」シリーズが
少子化の煽りも受けて一年生以外休刊になってしまっています。

四〜六くらいまで読んでいた記憶があるので、
少し寂しい気もしますね。



そんな中、いまだに根強い人気を誇る雑誌が
週刊少年ジャンプ」です。

ジャンプもweb版の配信を開始しましたが、
ここで他と違ったのが、
「紙版との値段を変えない」という点。

価値は紙にあるのではなく、
中の漫画、内容に価値があるとしたためです。

電子版の方が安くなる、というイメージを覆し、
ジャンプというブランドを守り抜く姿勢は、
他の出版社も学ぶべきなのではないでしょうか。


自社だけでは売れない、と考えた出版社は
「dマガジン」という、月400円で雑誌が読み放題になる
ドコモのサービスに加入するなどして生き残ろうとしています。


それもまた一つの生存戦略と言えるのでしょうか。


漫画は近年、作品数で言えばアプリやwebで読む数が
紙で読む数より多くなっているという人、多いんじゃないでしょうか。


今までは、もともと紙だった漫画を電子書籍版にしたものが主だったので、
読み方は紙と同じく、ページをめくるような仕組みのものが多くありました。

しかし現在、電子書籍のみの作品も増えてきているため、
スマホで読むことに適した、縦スクロール型の漫画も増えつつあります。



と、電子書籍の普及しない日本においても、
じわじわとその勢力を広げてきています。


紙の本は積み重ねてあると、自分の読書歴や
今までの蓄積がわかりやすく、またかっこよく思えますね。

しかし、逆に「かさばる」「重い」などの欠点もあるのが事実。


2010年には、本を処分する他に、スキャンしてデータを保存してくれるサービスが登場しています。


思い出はその「中身」なのか、それとも「本そのもの」なのか…
うまく付き合っていく方法を模索していきたいところですね。


今回はこの辺りで。
閲覧ありがとうございました。